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Siegel教授の講演
今週末はWhartonのAlumni Weekend。卒業式のタイミングにあわせて年に一度、世界中からアラムナイ(卒業生)がキャンパスに集まってきている。学校側も寄付金集めの貴重な機会ということで、キャンパス中に風船を飾ったり、大物ゲストの特別講義を開催したり、なかなか鼻息が荒い。

中でも一番の集客イベントは、Jeremy Siegel教授の特別講演。ビジネスウィーク誌で世界No.1ビジネススクールプロフェッサーにも選ばれたことのあるWhartonでも最も有名な教授の一人だ。熱心なアラムナイたちが金融危機に対する彼の見立てを一言聞こうと、あっという間に800人収容の大講堂を埋める。そしてなぜか僕がステージ上で彼の紹介をする大役を任されることになった。

彼のマクロ経済の講義は、教室前方にある巨大なブルームバーグのスクリーンを使い、経済理論を教える傍らリアルタイムで市場の値動きを解説していく非常にユニークなスタイルで行われる。毎回授業には大勢の立ち見が出る盛況ぶりで、刻々と発表される各種情報に対してマーケットがダイナミックに反応していく様子を学生たちは真剣にメモにとる。Siegel教授の歯切れよく、わかりやすい解説を聞いていると、まるで真新しいコンタクトレンズをつけた時のように、もやもやしていた世界がとたんに鮮明にカラフルに浮かび上がってくる。「Whartonに来て本当によかったな」と周囲の友人らと興奮を分かち合う、贅沢な贅沢な春学期の時間だった。

紹介の最後に、「皆さんは非常にラッキーです。今日の講義には試験がないから。」と言うと会場が沸く。教授の試験が難しいのは今年に始まったことではないようだ。いつもの強気なSiegel節がはじまると、会場は一気に静かな熱気に飲み込まれていった。

講演が始まる直前、ステージ裏でしゃがみこんで入念にプレゼン用のスライドをチェックするSiegel教授の姿があった。もう何十回と行っているはずの講演なのに、一切手を抜くことなくその日の最新のマーケットデータに間違いがないか神経質なまでにチェックしていた。

やはり超一流は、決して手を抜かない。

jsiegelbig.jpg

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【2009/05/16 16:28】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ユヌス氏のメッセージ
今日はWhartonの卒業式。お世話になった2年生たちが卒業していく。ローマのコロッセウムのように歴史を感じさせるPenn大のFranklin Fieldの緑の芝生の中央に大きな舞台が設置される。数千人の家族、友人らがスタンドで見守る。心配された天気もなんとか持ちこたえた。

卒業クラスの生徒会長のJoanne Liuが冒頭に挨拶。学校のミュージカルの主役もつとめる彼女はいきなり得意の歌で切り出して観衆は大歓声。さすがのパフォーマンス。自分も来年あの舞台で挨拶をするのかと思うと、頭が痛い。。。

卒業式のキーノートスピーカーは、バングラデシュのグラミン銀行の創始者でノーベル平和賞受賞者のムハンマド・ユヌス氏。ユヌス氏のスピーチの中でも以下のメッセージが特に印象的だった、

「僕らは、マイクロファイナンスの成功のあと、今度は町中にあふれる乞食たちの救済に乗り出した。一人に14ドルを渡し、「今度物乞いにいくときに、なんでもいいから何かものを売ってみてごらん。そうすれば、相手にはチャリティーでお金を恵むのか、物を買うのか、少なくとも選択肢をあたえることになるから」と説得した。それでも渋る乞食には、「どうせ物乞いにいくんだから試してみればいいじゃないか」というと渋々応じた。

このプロジェクトがはじまった当初は、2000~3000人程度の乞食たちが参加してくれればいいと思っていたが、いつのまにか15万人もが参加。そしていまや、そのうち3万人程度は完全に物乞いを卒業して商売をやめた。また、完全には物乞いから足を洗わないで今も「パートタイム」で乞食をやっている乞食たちも、「最近どうだ」と話を聞くと、「俺たちには物をくれる家と、物を買ってくれる家は完全に頭に入っているぜ」とうれしそうにいう。そう、誰に教わるともなく、いつのまにか彼らは彼らなりのマーケティングと市場分析をしっかりやるようになっていたのだ。

私は誰にでもentrepreneurの素質はあると信じている。ただ、多くの人がそれに気づかない、気づくチャンスに恵まれないだけだ。たった14ドルでこのような人たちの人生に新たなチャンスの扉が開かれるとすれば何の躊躇があるだろうか。

卒業する皆さんのように恵まれた環境でビジネスを勉強できる人は少ない。だからこそ、ビジネスを通じて世の中を少しでもよくする方向へそのクリエイティブな才能をつかって欲しい。世界にはいくらでもそのような才能を待っている人たちがいるのだから。」


卒業する来年の今頃、この緑の芝生の上で、自分は何を見て、何を思っているのだろう。
残り一年。
世界が僕らを待っている。

graduation2009mini.jpg
【2009/05/17 06:21】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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