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Give Backすることの意味
「Presidentが終わった後は、何をやってるんだ?」とよく聞かれる。WGAのプレジデントは、任期満了後に自動的にGraduation Committeeの議長を務めることになっている。Graduation Committeeとは、卒業式を含め2年生達の卒業に向けた一連の行事やイベントの準備を学校側と協力して進めていく学生のグループで、各コホートから選出された12人のCohort MarshalとPresidentを含む4人のWGA Boardの計16人で構成される。

Graduation Committeeの役割の一つに、Class Giftのサポートがある。Class Giftとは、学校のAlumni Affairsオフィスと協力して各卒業学年の学生達が自主的に集め、卒業と共に学校に寄付するとまった寄附金のことを指す。2年間のMBAを通じて財政破たん寸前に陥っている学生の懐具合も勘案して、Class Giftへの参加には今すぐ寄付するDonationと、今後数年間にわたっていくら寄付しますというPledge(誓約)の両方の方法が用意されている。集まった寄付金はその都度の学校のニーズに応じてLeadership Ventureや学校行事、新カリキュラムの研究などに投じられる仕組みだ。

こうした制度設計から透けて見えるClass Gift制度の主眼は、$金額の多寡よりも高い参加率の達成にあると言える。卒業というこのタイミングでとにかく一度学校へgive back するという習慣に触れてもらい、今後10年、20年にわたって学校をサポートしてくれる卒業生組織を築いていく。そのためのAlumni 教育の大事なファーストステップとして位置づけられている。結果、毎年90%前後の学生がClass Giftに参加してきた。

学生に対してClass Giftに参加を呼び掛けるキャンペーンピッチにはいくつかのバリエーションがある。学校にお世話になったから当然だとか、学校の将来発展に必要だからとか、Whartonのランキングに影響するからというピッチもあるが、いまいち自分の中ではピンとこなかった。

でもそれらの中に一つ、すとんと心に落ちる論拠があった。それは、自分達がこの2年間受けた素晴らしいMBA教育が、実は多くの過去の先輩OB達の寄附金や善意のおかげでなりたっているものだから、今度は僕らがGive Backする番だ、というものだ。調べてみると、Whartonの約$340mの年間予算のうち、確かに2割近い額が過去の卒業生や篤志家の方からの寄付によって成り立っていることがわかった。つまり、彼らの善意とサポートがなければ、僕等の学費は現在よりも数十パーセント高くなっていたか、あるいは、僕らがエンジョイした海外研修やリーダーシッププログラムなどのサービスがカットされていたかもしれない。出会ってinspireされた素晴らしい友人らの一部は経済的理由からWharton就学を断念していたかもしれない。

class gift

大勢の先輩や篤志家、財団などの善意のお世話になった以上、今度は僕等が将来の学生達のために自分のできるgive backを始めるというのはとても自然に納得できた。自分の人生ではじめてとなるまとまった金額を学校にDonate/Pledgeし、この約一カ月にわたるキャンペーンを通じてボランティアとして友人や知人に理解と協力を求めてきた。ありがたいことに日本人の同期を含め、大勢の友人らが賛同してGiftに参加してくれた。

アメリカで寄付が盛んな背景にはもちろん税制や制度面の違いもあるだろう。でもそれ以上に、Give Backを重んじる文化の裏側には、あるべきリーダー像として根源的な「謙虚さ」という資質が非常に重視されている構造が垣間見える。「自分の幸せや環境は、自らの才能と努力でのみかちとったものではない。」「家族や先輩、友人や社会など大勢の目に見えない人たちのサポートと協力があればこそ僕はここにいる。」「自分は生きているのではなく、生かされているのだ。」「自らの非力と他者への感謝を形として表わしていくのがあるべきビジネスリーダー像ではないか。」「企業もやはり同じように社会にGive Backする責任があるんじゃないか。」友人らとClass Giftについて交わすこんな会話の一つ一つが、ものすごく刺激になる。

この2年間の間にも、ローカルチャリティーのサポートから非営利事業でインターンをする同僚への経済的援助まで、数多くdonationを求められる機会があった。そういう環境において自分なりのdonation哲学をもっていないと、その都度返事に苦しんだり場当たり的な対応を後で後悔したりすることになることも多い。卒業を前にしたこの贅沢な時間に、Give Backするということの意味についてもっともっと自分なりの考えを深めてみたい。
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【2010/05/12 05:15】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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